下部消化管の疾患
たかが便秘、されど便秘。「スッキリ」を取り戻すためのヒント
皆さま、こんにちは。南王寺診療所の所長です。
「何日もお通じがなくてお腹が張る」「便が硬くて出すのが大変」……そんなお悩みはありませんか? 便秘は非常に身近な症状ですが、実は心身の健康に深く関わっています。お腹がスッキリしないと、食欲が落ちたり、肌が荒れたり、なんとなく気分が晴れなかったりすることもありますよね。
今回は、「体質だから仕方ない」と諦めてしまいがちな便秘について、正しく知り、改善するためのポイントをお話しします。
便秘って、どんな状態のこと?
意外かもしれませんが、便秘には「毎日出なければならない」という明確なルールはありません。 一般的には、「本来出すべき便をスムーズに出せず、お腹の張りや残便感などの不快感がある状態」を指します。たとえ毎日出ていても、出すのが苦痛だったり、スッキリしなかったりすれば、それは便秘といえます。
便秘の主な原因とタイプ
便秘の原因は人それぞれですが、大きく分けて3つのタイプがあります。
- 動かないタイプ(弛緩性便秘): 腸の動きがゆっくりで、便を送り出す力が弱い状態です。運動不足や筋力の低下、水分・食物繊維の不足などが原因です。
- 力みすぎ・ストレスタイプ(痙攣性便秘): ストレスなどで自律神経が乱れ、腸が緊張しすぎて便が通りにくくなっている状態です。便秘と下痢を繰り返すこともあります。
- 我慢しすぎタイプ(直腸性便秘): 便が出口まで来ているのに、忙しさなどで我慢を繰り返しているうちに、便意を感じにくくなってしまった状態です。
自分でできる「お腹のセルフケア」
まずは日々の生活の中で、以下のことを意識してみましょう。
- 「朝の一杯の水」と朝食: 朝に胃腸を刺激して、スイッチを入れることが大切です。
- 食物繊維と発酵食品: 野菜や海藻、ヨーグルトや納豆など、腸内環境を整える食事を。
- 決まった時間にトイレへ: 出なくても、毎日決まった時間にトイレに座る習慣をつけることで、腸のリズムが整います。
- 適度な運動: お腹をひねる運動や、ウォーキングも効果的です。
南王寺診療所から皆さまへ
市販の便秘薬を長く使い続けると、次第に腸が慣れてしまい、お薬を増やさないと出なくなってしまうことがあります。
当院では、ただ下剤を出すだけではなく、患者さまのタイプを見極め、「お薬に頼りすぎず自然な排便を取り戻すこと」を目標に治療を行っています。最近では、便を柔らかくして自然な排便を促す新しいタイプのお薬も登場しており、お一人おひとりに合わせた処方が可能です。
また、便秘の陰に大腸がんなどの病気が隠れていないかを確認することも、私たちの大切な役割です。
「便秘くらいで病院に行ってもいいのかな?」と迷う必要はありません。お腹の悩みから解放されて、毎日を軽やかに過ごせるよう、私たちが全力でお手伝いいたします。