上部消化管の疾患

酸っぱいものが上がってくる…「逆流性食道炎」の原因と対策

皆さま、こんにちは。南王寺診療所の所長です。

「食後に胸が焼けるような感じがする」「寝る前に酸っぱい液が上がってくる」といった不快な症状に悩まされていませんか? これらは「逆流性食道炎」という病気の代表的なサインです。

最近では、食生活の変化やストレスなどにより、若い方からご年配の方まで、非常に多くの方がこの症状で来院されています。

逆流性食道炎ってどんな病気?

通常、食べたものは食道を通って胃に運ばれます。食道と胃の間には「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」という筋肉のベルトがあり、胃の中のものが逆流しないよう、ピタッと蓋をしています。

しかし、この筋肉が緩んだり、胃の中の圧力が上がったりすることで、強力な酸(胃酸)が食道に逆流してしまうことがあります。食道の粘膜は胃酸に弱いため、繰り返し酸にさらされることで炎症が起き、痛みや不快感を引き起こします。

意外な症状も?チェックリスト

逆流性食道炎の症状は、胸やけだけではありません。

  • 胸やけ・酸っぱいゲップ(呑酸:どんさん)
  • 喉の違和感・ヒリヒリ感: 風邪でもないのに喉が詰まった感じがする。
  • 長引く咳: 逆流した酸が気道を刺激して咳が出ることがあります。
  • 胸の痛み: 心臓の病気かと間違うような強い痛みを感じることもあります。

「喉の調子がずっと悪い」「夜中に咳き込んで目が覚める」といった場合、実は胃に原因があった、ということも少なくありません。

日常生活でできる工夫

お薬での治療も非常に効果的ですが、生活習慣を少し見直すだけで、症状はぐっと楽になります。

  1. 食事の内容: 脂っこいもの、甘いもの、アルコール、刺激物(コーヒーや唐辛子など)を控えめに。
  2. 食べ方: 早食いを避け、腹八分目を心がけましょう。
  3. 食後の過ごし方: 食後すぐに横になると、物理的に逆流しやすくなります。少なくとも2〜3時間は体を起こしておきましょう。
  4. 服装・姿勢: お腹をきつく締め付ける服や、猫背(前かがみの姿勢)は胃を圧迫するため注意が必要です。

南王寺診療所からのメッセージ

逆流性食道炎は、一度良くなっても再発しやすい病気です。しかし、適切な内服治療と少しの生活習慣の改善で、不快な症状から解放され、毎日を美味しく楽しく過ごすことができます。

「これくらい、いつものことだから」と諦めないでください。 当院では、患者さまの症状を詳しくお伺いし、必要に応じて内視鏡検査(胃カメラ)などで食道の状態をしっかり確認した上で、最適な治療をご提案します。